人体の不思議に関する雑学の具体例

臓器移植は、腎臓や肝臓を始め移植の難しい心臓なども盛んに行われるようになりました。家族など近親者から臓器提供を受ける場合もありますが、患者の身体に適合する臓器を赤の他人から受けることも少なくありません。移植された臓器は、他人の臓器であっても本来の機能を発揮して身体の活動を維持することは当然と言えるでしょう。しかしながら、臓器移植の影響は内臓の機能だけに留まらないのではないかと言われているのです。
というのも、臓器移植を受けた後、患者のメンタル面にも影響があるという報告がなされているからです。臓器移植前は温厚で穏やかな性格だった患者が、臓器移植後に感情の起伏が激しい性格に変わったり、またその逆に血の気の多かった患者が大人しくなったりする事例も見られます。これはあらゆる説がありますが、ドナーの性格が患者に影響を与えたのではないかと言われています。もちろん脳以外の臓器は性格などメンタル面を司る機能を持つわけではありませんので、臓器移植により赤の他人の性格が患者の性格に影響することは、人体の不思議としか言いようがありません。
こうした影響は、骨髄移植や輸血でも起こりうるのではないかという指摘もあります。また、人体の不思議の雑学として、手足を切断した後も失った部位の痛みや痒みを感じる事例が挙げられます。足が切除されたことを忘れて足の痒い部位を掻こうとしたという患者の事例も知られていることでしょう。人間の知覚は存在する肢体のみに存在するのではなく、失われた部位についても残り続けることがあるのです。このように知ってびっくりするような医学に関するトリビアは他にもまだまだあるようです。